HSPの私が感じた日々のつぶやき

HSPの人は本当に精神的に弱いのか?

今日も頑張った皆さんへ
 
 
今晩は。涼しい日が続いているので、少し過ごしやすくなってきましたね(このまま秋に突入してくれると良いのですが・・!)
 
 

近所で聞いた、繊細で怖がりな男性のお話

 
 
さて、先日近所の方から興味深いお話を聞きました。内容は、その方の知り合いの男性のことでした。おそらく話の内容から、この男性はHSPの気質を持っていると思われるのですが、彼の性格や、言動に対して周囲が手を焼いている・・というお話でした。それを聞いたあと、家族(両親と私の間)でも話題となったので、今日皆さんにも共有しますね!
 
 
その男性は(Aさんと呼びましょうか)、ある国家資格を取ったにもかかわらず、就職先が全く見つからないため、遠い親戚でもあり、普段近況を連絡し合っているという、このご近所さんに「もう生きていたくない。。」と、こぼしたということでした。
 
 
Aさんは、既に彼が子供の頃に母を病で失っており、父親と二人暮らしでしたが、その父親も昨年ご病気で亡くなったそうです。それまでの数年間はずっとお父様の看病をしていたため、その間仕事にも就けず、彼は小さな弁護士事務所で雑務をこなすバイトを週に数日行っていたそうです。
 
 
お父様が亡くなり、その数か月後に長年落ち続けていた資格試験に合格した彼は、バイト先の事務所の所長に正式に雇ってもらえると思ったそうですが、その話を切り出すと、残念ながらもっと若くて仕事が出来る女性を新たに雇ったから、もう君を雇う事はできない、、と断れてしまったそうです。
 
 
 
ただ(無報酬)でもいいから勉強のために働かせてほしい、、と頼んでも、断られたということなので、もしかしたらAさんは、そもそもその仕事が合っていなかったのかもしれません。。
 
 

どこまでも弱気な男性

 
そしてそのご近所さんの家に、時々電話をかけてきては、愚痴をこぼしていたらしいのです。
 
 
 
「仕事が見つからない。もう生きたくない。。このままいなくなってしまいたい。。」
 
 
 
・・・そう話す彼に、スーパーのレジでもいいから、何かアルバイトをして社会と接点を持ってみたら?と言ってあげたそうなのですが。
 
 
 
プライドだけは高いため、スーパーのバイトなんてやりたくない。と言っているとのこと。かといって、派遣会社の登録でもしてみたら?と言うと、
 
 
 
「面接があるのですよね?もし面接に落ちたら傷つくからコワイ・・」
 
 
 
と言って、積極的に自分から行動を起こそうとしないそうなのです。
 
 

HSPの娘を理解していなかった父親

 
 
そんなAさんの話をしていて、私も「なるほどー」と聞いていたら、高齢の父がおもむろに、
 
 
 
要するに、お前(=グレース)のように、その男性は精神が弱いやつなんだよ。
 
 
・・と急に私に言い放ったのです!!
 
 

 
 
 
久しぶりに「精神が弱い」という言葉が放たれて。。それはまるで、まだ素振りなどしながらバッターボックスに入るイメトレをしている最中の無防備なバッターに、身体スレスレに150キロの直球を投げつけてきたような状況でした(笑)、こちらは受け止める準備ができておらず、グサッとダイレクトに胸にきてしまいました。。。
 
 

幼少時のトラウマ

 
自分の話で恐縮ですが、私は幼い時から感受性の強い子でした。その上、ませた子供でもあったため、大人から褒められたい一心で学校の勉強を一生懸命頑張って、良い成績をとるような子供でした。でも、例えば家族で海外赴任した時に、アメリカの現地校で、いきなり外国人の同級生に話しかけるような度胸の良さや、ただでさえ積極的で、何でも堂々と発言する人が良しとされるアメリカで、その下手な英語を馬鹿にされても、ひるまずに前へ出ていくような積極性も動じなさも持ち合わせていなかった私は、父から常に・・
 
 
 
お前は精神が弱い
そんな事じゃアメリカ人から舐められて、ひとかどの人にもなれないぞ
神経質すぎる
「なんでこんな風に生まれてきてしまったのだ」
「もっと積極的にならなきゃダメじゃないか!」
「もっと物おじせずに話さなきゃ英語なんかしゃべれないぞ!」
 
 
 
・・等、言われ続けて、時には罵倒されたり色々と大変だった時代がありました😭
 
 
 
その時のトラウマは、もういい加減自分の中では全てクリアに解決したかと思っていましたが、そのトラウマをもたらした原点でもある、でも、既に私を深く理解して認めてくれるようになった、と思いこんでいた高齢の父親から、今になって再び「お前は精神が弱い」と言われてしまい、この不意打ちには暫く立ちあがる事が出来ませんでした(笑)。
 
 
私:「え?私は弱くないよ・・」とかろうじて言い返したのですが、、、。
 
 
 
父:いや、お前は弱いよ
 
 
 
私:違うよ、感受性が豊かで繊細なだけだよ。(今度ばかりは、私も頑張ってねばりました(笑)」
 
 
 
父:「いや、全くそんなんじゃだめだよ。
 
 

 
 
・・と言われると、もう何も言い返したくなくなり、部屋に戻ってしまった私・・(苦笑)。
 
 

父との会話を通じて感じたこと

 
これだけ娘の事を熟知している人でさえ、娘に対して「精神(心)が弱い」とひとくくりに見ていた・・って(しかも、その年齢になって本人に言うか?) 無念だなぁ(やるせない・・笑)と感じました。
 
 
 
まだまだHSPって理解されないよな。 というのが正直な感想です。
 
 
 
勿論、父の年代の人にはHSPとか、繊細さん、、、なんていっても通じないのはわかっていましたが。
 
 
 
確かに、この(話題となった)男性は既に40代半ばにも関わらず、派遣会社に登録する際にも面接があると聞くだけで、「僕なんかが行っても、面接で落ちたら、また落ち込むから・・」と、どうやったら合格出来るかを考える以前に、ダメになったことを考えてばかりいる、あまりに後ろ向きな思考はどうなんだろう・・と思えてしまいますが。
 
 
 
でも、もし周囲に彼のことを勇気づけてくれる人がいたら、また変わっていたのかも、、とも思ったのです。 彼の場合は、いくつかのアンラッキーな事が重なってしまい、こういう状態になってしまったのかもしれないな。。。と。(彼は、現在カウンセリングには通っているそうですが、、、)
 
 
 
どんな事情にせよ、社会的に上手に波に乗れない人、感受性が強すぎて人とのコミュニケーションが上手にとれない人、または社会生活が苦手な人を、「弱い」という一言で表現して、まるで欠陥があるような感覚で片づけられるのは、おかしいのでは?社会生活が無難にこなせる人ばかりがえらいのか?・・と感じてしまう出来事でした。
 
 

なぜ日本は特に「個性的な人」「みんなとは違う人」を受け入れる土壌が他の国よりも育ちにくいのか?

 
日本では特に、戦後は工業社会に合った人間を育てるための教育を行っていた・・って聞いたことがあります。
 
 
 
時間割がびっちり決まっていて、全てみんなと一緒に動いていく集団生活。月ー金で8時30分に仕事をスタートして、17時30分に終業。決まった時間にチャイムが鳴ったら、スケジュール通りに規律を乱さずきちんと次の仕事をこなす。。という人を育てるべく、小さな頃から訓練されています。(今は少し変わってきたのかな・・)
 
 
 
ある意味そういう人が、戦後復興~の時代、日本では一番望ましかった訳ですね。
 
 
 
だからそれがそのまま何となく今まで続いて、集団生活がそつなく出来る人会社に行ってきちんと働いて家庭を持つ人=立派な大人・・とみなされるようなところもありますよね。(毎日きちんと決まった時間に会社に行き→工場で働き→労働力となる子供を産み育てる=工業社会に最適ともいえる?)
 
 
私も、気持ちよくコミュニケーションを取れる人といると居心地良いし、ストレスなく、楽しいお話が出来ると、とても良い時間が過ごせます💖
 
 
でも、先ほどの彼も場所や関わる人が変われば、きっと彼本来の良さが生きてくるような気がするのです。
 
 
ある場所で(彼が活きる場所にいなかったばかりに)、合わずにどんどん彼らしさが失われ、まるで彼がダメな人のように扱われ続けると、、、彼自身も自信が無くなって、しおれてきてしまうのではないでしょうか。
 
 
 
ある場所で成功しないからってすぐにダメな烙印を押して、切り捨てるような社会、世界ってとても悲しいな。。
 
 

世界に一つだけの花(個性)

 
 
SMAPじゃないけれど、花に例えれば、色々な花があっていいのだと思います。
 
 
 
イングリッシュガーデンなどは良い例ですよね?一つの花だけでなく、あらゆる草花がそれぞれの美しさを表現して、一つの庭に咲き乱れている。全て違う花なのに、遠くからみるとその花が全て調和していて、とても綺麗!
 
 
 
人間もそうだと思うのです。
 

 
 
 
ある部分では確かに「弱い」とみられる人も、その反面では人の気持ちに共感出来たり、人の痛みのわかる長所がある場合も。そういう人が世の中にいなければ、この世はもっと殺伐としたものになるでしょう? 
 
 
 
色々な人がいるから、この世の中は維持できる。それぞれが持つ個性が、ある場面ではとても輝く。
 
 
要するに、書いていて何が言いたいのかわからなくなってきましたが(笑)、話を戻すと、HSPの人は自分に厳しい人が多いと言われていて、繊細なだけに、自分の欠点なども敏感にキャッチして大きくとらえてしまいがちですが、それぞれの持つ長所をどうか、大事に育てていってほしいということ。
 
 
アメリカの超有名な女性司会者、オプラ・ウィンフリー(Oprah Winfrey)は以前、
 
 
【人生で成功したと言えるのは、あなたがありのままの自分自身となり、イキイキと人生を生きられること=自分本来の性質を花開かせて、その個性生かして毎日を生きる)】
 
 
・・・という風な事を語っていました。
 
(Oprah Winfrey 画像出典:Biography.comさんよりお借りしました)
 
 
Oprah Winfrey - Quotes, Facts & Network - Biography
壮絶な過去があったにもかかわらず、とても力強くて、温かくて、女性の(特に黒人女性の)地位向上のためにも尽力してきたオプラ。長年人気番組の司会者として大成功を収めてきた人ですが、アメリカのあらゆる女性も、彼女にずいぶんと励まされてきました。
 
10年以上前の動画ですが、オプラがスタンフォード大学の卒業講演で語った姿が映像で残っているので、共有します😉 
 
 
日本にも、こういう女性がどんどん出てくるような国になるといいなぁ💖良かったら時間のある時チェックしてください↓↓↓
 


 

人間はみんな不完全

 
 
人間はみんな不完全な存在です。
 
 
その不完全な存在が、自分とは違う人の性質を【個性】として尊重しないで、【異質】であるとジャッジして扱うのって、まさにまだ【不完全な人】だからこそのふるまいだとは思いますが。。。(笑)
 
 
弱い=繊細・細やか・傷つきやすい
 
強い=自分中心・人の気持ちに配慮しきれない・リーダーシップ
 
 
前も言いましたが、全ての性質はコインの裏表。
 
 
弱いからダメなんじゃない。繊細な心を持つ人がいたから、世の中に美しい音楽や絵などの芸術や文学が生み出されてきました。それによって、沢山の人が勇気づけられ、生きる勇気をもらったのです。
 
 
強い(押しが強い)からOKでもない。リーダーシップをとれる人は、全員を思いやっていると指揮をとれません。だから人を引っ張っていける自信(自分は正しい!)は大事。
 
 
でも、自分だけが正しい、自分の思った通りに全員が動け!という押しの強さは、周りの人への配慮に欠け、それがひどくなれば不平不満が高まり、もめ事や戦いに発展する時もある。また誰かをとても傷つけることも(過去記事:HSPあるある【図太い人との関係】)
 
 
その時によって、どちらの要素も必要だし、そもそも一人の人にその両方が内在していますね。
 
 
生きていくのに強さは必要だけど、強いだけでは生きていけない。やっぱり愛・優しさや思いやりが人を立ち上がらせる原動力となる。
 
 
だから、理想はその2つを持っていることを自覚しながら、社会の荒波に出て言ったならば、必要な時にそのどちらかを発揮しつつ、自分らしく生きていけたらいいですね。
 
 
でも、もし自分が繊細だと思う人は、愛・優しさを求めている場所・人を探して、そこに向かって努力をすれば、必ずあなたらしさが生きる場所に巡り合えると、私は思います。
 
 

不完全な私たちと新しい時代

 
結局はみんな不完全なのだから、一面だけを見て批判したり、いじめなどの卑怯な事(もはや犯罪?)をして自分だけ浮かび上がらせるような事は、もう時代にそぐわなくなってきている気がしませんか。
 

 
それよりも、それぞれの個性の良い面を認めて、お互いに持っているものをシェアしながら、何の萎縮もせずに何のてらいもなく自分のままで、思ったことを言ったり行動したりできる世の中になったら、、。きっと、多くの人がそれを望んできだしているように思います。
 

 
きっと最初に話した40代の男性も、そんな世界の中では、全く違う世界が開けてくると思います(勿論、彼も逃げ込むのではなくて、心を開いて新しい世界に飛び込む勇気は必要ですが(笑)。
 
 
私も、今回は人の一面だけを見ずに、相手を活かすにはどうしたらよいのだろう? 違う個性を持った私たちが、互いを受け止めて認めて活かしていくことの大切さ・・について、改めて考えさせられました。
 
 
日本も、もっと新しくて、もっと生きやすい世の中になっていくことを心から願っているグレースです!
 
 
今日もお疲れ様でした!明日も良い一日となりますように・・・!